2002/09/13 Friday とんがらしの誘惑
■ 椎名 誠/
とんがらしの誘惑 (文春文庫)(椎名 誠)
週間文春「新宿赤マント」1998年連載分。この連載の10作目にあたる。週1の連載ということで、その時々のネタを基本に書かれている。書くネタが無い時には、企画的に出かけたりもされたようだが、読む限りでは日常の中の事について書かれているようだ。「旅」「食」「仕事」についてのネタが多く、たまに時事的な事もあるが、テレビや新聞は読まないようにされているらしくあまり出てこない。いろいろな事に対しても独特のスタンスを保って綴られている。
椎名さんの本を読むと、料理や食材などについての描写がうまく(表現力云々より直接的に伝わってくる)、いつかは食べてみたいと思わせられるものが多い。本作で最も惹かれたのは、青森での「せんべい汁」というものだ。その鍋には、せんべいを入れるらしいのだが、著者の表現によると「ぐつぐつ煮てこれがやわらかくなってくるとモチのような、うどんのような、やっぱり少々固めの麩のような、面妖かつ超個性的な代物となる。」とあり、実に美味しそうだ。自分のフットワークを軽くして、いろんな地方で美味しいものを探し歩くのもいいかもしれない。
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