2002/10/03 Thursday パークライフ
■ 吉田修一/
パーク・ライフ(吉田 修一)
表題の「パークライフ」と「flowers」の2話が収録されている。どちらも舞台は東京。パークライフは、日比谷公園を中心としてまわるちょっと不思議だけど普通な小説。「flowers」は九州から東京に出てきた主人公の普通な小説。どちらも特に奇異な小説ではない。しかし、どちらの話しも主人公の見る景色や感じる情景の描写が生々しくかつ綺麗だ。「パークライフ」では公園での視点、「flowers」では生け花をいける場面での視点などがそうで、読んでいてビジュアルの描写に引き込まれた。物語は、上に普通の話と書いたが、われわれの世代からすれば、普通の感覚の展開という意味だ。普通の感覚の話を、綺麗に表現しているという点でもすごい小説だと感じた。本作は今年の芥川賞受賞作である。
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